後遺症認定期間

交通事故に関連する事務手続きについては、何度も経験することではないので、どなたも不慣れでいらっしゃるものです。

その中でも、後遺障害の認定はどれくらいかかるものであるのか、まったく見当がつかないと思っておられる方も少なくありません。

そこで今回は、後遺障害認定までにかかる期間について解説いたします。

症状固定が大前提です

後遺障害等級認定を目指す場合、まず大前提として、医師にこれ以上治療を続けても改善が見込めないと判断されてからが始まりとなります。

症状固定まで待ちましょう

治療を続けてもこれ以上の変化が見られないという状態を症状固定と言います。

後遺障害等級の申請自体は、事故後何か月目からでないといけないという決まりはありませんが、早く等級認定が欲しいからと言って、事故後2か月程度で申請をしたとしても等級認定はおりません。

事故後2か月では症状固定とはならないからです。したがって、まずは、医師に症状固定の診断をもらうのを待ちましょう。

なお、症状固定までの期間は、ケガの状態やケガをした部位にもより、ケースバイケースと言えます。

おおまかにいえば、事故後6ヶ月を経過した時点が目安となります。

主治医に提出用の診断書を書いてもらいましょう

症状固定の診断を受けた後は、いよいよ後遺障害等級認定申請に向けて準備を始めます。申請には、「自動車損害賠償責任後遺障害診断書」の添付が必要となります。

診断書の作成は、医師に依頼したその日に書いてもらえるとは限りません。主治医の忙しさにもよりますが、数日から1週間はかかるとみておきましょう。

診断書が用意できましたら、これを添付して、自賠責保険会社に対して後遺障害認定の申請を行います。

申請後は損害保険料率算出機構で等級認定が行われます

後遺障害等級の認定は、自賠責保険会社で行われるのではなく、そこから損害保険料率算出機構というところに送られます。

損害保険料率算出機構とは、「損害保険料率算出団体に関する法律」という法律に基づいて設立された損害保険料率算定会と自動車保険料率算定会が2002年7月に統合してできた日本で唯一の料率算出団体です。

損害保険業の健全な発達と保険契約者等の利益の確保を目的としています。

したがって公正・中立な立場で調査を行います。

損害保険料率算出機構で行われること

機構では、提出された書類を精査し、場合によっては主治医に問い合わせをします。

また、被害者へのヒアリングを行う場合もあります。

このような綿密な調査を行ったうえで、被害者が負っている後遺障害の程度を把握して後遺障害等級の認定を行います。

認定を行った後に、自賠責保険会社に対してその結果を通知します。

自賠責保険会社は、送られてきた認定結果をもとに、自賠責保険の支払額を決めます。

調査内容の具体例

調査内容としては、以下の項目が挙げられます。

  • 交通事故当事者への照会
  • 病院への照会
  • 交通事故現場の調査
  • そもそも自賠責保険の支払いの対象となるか。
  • 重過失の存在の有無
  • 交通事故と後遺障害の因果関係は存在するか
  • 治療費等はかかりすぎていないか。妥当であるか。

このように、多岐にわたって調査が行われますので、認定が下りるまでの期間は、1か月程度かかります。

複雑な事案になれば、2,3か月を要するでしょう。

調査自体に時間がかかる場合もあれば、医師へ問い合わせた場合に、回答に時間がかかって遅くなる場合もあります。

なお、被害者請求と加害者請求では、被害者請求で行う方が、申請から認定までの期間が短くて済みます。

加害者請求だと、任意保険会社を通すことになりますので、どうしても時間がかかるのです。

したがって、後遺障害等級申請は、被害者請求で行う方がベストと言えます。

等級認定には他覚所見が重要

後遺障害の認定には、他覚所見の存在が重要となります。

他覚所見とは聞きなれない言葉ですが、後遺障害があるという客観的な証拠ということです。

痛みがあるという自覚症状だけでは、不認定となる可能性が高いです。

したがって、医師に協力してもらい、後遺障害が存在することがきちんと読み取れる診断書を書いてもらいましょう。

また、X線画像やMRI画像といった資料を用いて立証することが重要となってきます。

後遺障害等級認定までのかかる期間は6か月以上

後遺障害等級を確実に勝ち取るためには、それ相応の時間が必要です。

そのため、最低でも交通事故から6か月以上の期間が必要となってきます。

準備はそれ以前から進めることが重要です

症状固定と言われる6か月まで待ったとしても、その間に通院の空白期間があったりすれば、認定を受けることが厳しくなってしまいます。

そういったことを避けるためには、交通事故に遭った後は、なるべく早い時点で、まず一度交通事故の後遺障害等級認定に強い弁護士に相談しておくとよいでしょう。

一度弁護士に相談しておけば、申請までに何をしておけばよいのかアドバイスを受けることができます。

また、被害者請求で行う場合は、申請手続きの代行を依頼すれば、確実に等級が取れるように進めてくれるでしょう。

ご自分で手続をすすめて、不認定となった場合、異議申し立てという形で再度申請を行うことはできますが、その分時間がかかります。

また、最初から適切な等級認定を勝ち取ることができれば、その分高額の後遺障害慰謝料を受け取ることができるのです。示談交渉でもめる必要はありません。

したがって、スピ―ディに後遺障害等級認定を受けるためには、弁護士への相談をおすすめいたします。