子供が事故に遭ったら

わが子が交通事故に遭った場合、ご自身が交通事故に遭うよりもショックが大きいのが親心というものです。

身体や精神面での影響や、学校のこと、子どもの将来のことなど心配は尽きません。

また、子どもの通院一つとっても、子どもが幼ければ本人だけで通院させるわけにはいかず、親の方も仕事を休んだりして少なからず影響を受けるものです。

そこで今回は、子どもが交通事故に遭った時の慰謝料やその他の請求できる損害賠償について解説いたします。

子どもは慰謝料請求できる?

そもそも子どもは、未成年ですが、慰謝料請求といった法律的なことをすることはできるのでしょうか?

結論から言いますと、未成年であっても成人と同じく慰謝料請求をする権利があることに違いはありません。

幼い子どもであっても、思春期の子どもであってもそれは変わりません。

交通事故に遭ってケガを負い辛い思いをするのは大人であっても子どもであっても同じですから、子どもであることを理由として権利が制限されることはないのです。

ただ、現実には子どもが、慰謝料請求といった法律的なことをするのは難しいですから、親が子どもに代理して慰謝料請求をすることになります。

こういった場合における親の役割を法定代理人と言います。法定代理人とは法律で定められた代理人ということです。本人が未成年の場合は、親権者が法定代理人ということになります。

法定代理人のほかに、任意代理人というものもあります。

弁護士がその代表的な例です。本人が未成年の場合に限らず、成人であっても代理人を立てた方が交渉が有利に進む場合は、任意代理人を立てる場合があります。

交通事故の慰謝料請求で本人が未成年の場合は、親権者が法定代理人となりますが、その場合でも実際には弁護士に委任した方が、より高額な慰謝料を勝ち取ることができるでしょう。

親自身の慰謝料請求はできる?

子どもが交通事故で死亡したり、後遺障害を負った場合、親としては身を引き裂かれるような辛い思いをするわけです。精神的なショックだけでなく、実際の生活にも大きな影響を受けるわけです。

万が一、子どもが交通事故の後遺障害により、生涯にわたりケアが必要ということになれば、親御さんの負担は計り知れないものがあります。

それでは、子ども自身は慰謝料請求できるとして、親自身の慰謝料請求はできるのでしょうか?

親自身の慰謝料請求が認められるのは、被害者である子どもが死亡したり、重大な後遺障害を負った場合に限られます。

重大な後遺障害とは、脳に重大なダメージを負い寝たきりや植物状態になった場合をいいます。したがって、そこまで重大とは言えない場合は、親自身の慰謝料を認められることは難しいでしょう。

親としては、どのようなレベルのケガであれ、子どもが通院や入院といった事態になれば心配するものですが、致し方ないようです。

また、保険会社との交渉で自動的に親自身の慰謝料が認められるわけではないようです。

多くは裁判によって勝ち取っている場合が多いですから、親自身の慰謝料も請求したい場合は、弁護士への依頼が必要となってくるでしょう。

親の付添費は認められる?

子どもが通院したり、入院する場合は、親の付添は必須となります。ではそういった場合の補償はどうなっているのでしょうか。

まず、親が仕事を休まざるを得ない場合は、それに対する休業補償を請求することができます。

休業補償の額は、その方の収入が基準となります。

その他、付添費が認められています。入院の場合の付添費は、5000円から7000円ほどが認められます。

もし、親が付き添うことができずに職業付添人を雇った場合は、それにかかった実費が認められます。

通院の場合は12歳以下ですと、付添費が1通院あたり2000円程度認められます。

親が専業主婦であって、仕事を休む必要はないとしても付添となれば、時間も拘束されるわけです。そう考えると、親の付添費が認められるのは極めて妥当と言えます。

先に、親自身の慰謝料は、重大なケースでないと認められないと説明いたしましたが、親の受けた苦痛に対する補償は付添費という形で認められると解釈することができると言うことができるでしょう。

学校での勉強が遅れた場合の補償は?

子どもが交通事故に遭ってケガをし、その治療が必要な場合、通院や場合によっては入院することになります。

その間、子どもは学校を休まざるを得なくなります。就学年齢の子どもであれば、親としては勉強の遅れが気になるのは当然です。

では、それに対する補償は受けられるのでしょうか?

大人で就労している人の場合は、休業せざるを得なくなれば入ってくるはずの収入が途絶えます。

したがって、休業補償を請求することが認められています。

また、外で就労していなくても家庭の主婦の場合であっても、休業補償の請求は認められています。

これは、家事は必ず人が生活していくために必ず行わなければならないものであり、交通事故で受傷した主婦が行えない場合は、外注したりして余計が出費が発生するからです。

そのため、それを補てんするために休業補償が認められています。

一方、子どもが通院のため学校を休んだり、入院中のため登校できない場合、そのままにしておけば学習に遅れが生じます。

学校は、お給料がもらえる職場とは違いますから休んだからと言って休業補償が認められているわけではありません。

ただ、遅れた分の勉強を家庭教師等を雇ったり、学習塾に通ったりして取り戻そうとすることは考えられるわけです。

こういった場合にかかった家庭教師代といった費用は請求することが認められています。

その場合でも、弁護士に依頼して、交通事故を原因とする支出ということで示談交渉を進めてもらった方が確実に勝ち取ることができるでしょう。

子どもの交通事故の示談を弁護士に依頼するメリット

子どもが交通事故に遭ってしまった場合は、示談交渉は弁護士に依頼する方が、親御さんだけで進めていくよりメリットが多いと言えるでしょう。

なぜなら、煩わしい交渉事を専門家に委ねる分、親としては子どものケアに専念できます。

さらに、弁護士に依頼することによって、慰謝料やその他の請求額の増額が見込めるからです。

保険会社の担当者は、法律の素人である親御さんがどんなに交渉しても、弁護士基準より低額と言われる保険会社基準でしか示談を進めようとしないことが多いからです。

そういったことで親御さんがストレスをお感じなると、お子さんにも影響が出かねません。

したがって、なるべく早い段階での弁護士への相談をおすすめいたします。